#21 by ritsuo / 2014.03.01
資料

国立住基ネット切断経費裁判東京高裁判決のPDF

国立住基ネット切断経費裁判の東京高裁判決全文を、資料として収録しました。A4版16ページです。比較的読みやすくて、なによりも判決文としてはけっこう短いので、全文をダウンロードできるようにしてま~す(なお、国立市のジモトグループ、くにたち市民の会のコメントは »こちら です)。

» 東京高裁判決全文 pdf 1.4Mバイト

判決の構成

主文 : p.1

関口前市長の主張 : p.3から

現在の国立市(おじさんたち)の主張 : p.8から

△以上はいずれも東京高裁による要約

裁判所の判断 : p.9から

おじさんたちの主張も読んでみてくださ~い

このサイトでは、国立市(おじさんたち)の主張について詳しくお知らせする機会がほとんどなかったので、ぜひ、p.8から始まる約1ページの要約にも目を通してみてください。

関口さんの主張、裁判所の判断と比べて、さまざまな感想がありうると思います。

全面勝訴とは言えない「切断は違法」の判断

裁判所の判断の2は、「切断は違法」とするものでした(地裁判決を「引用」していますが、むろんこれは最高裁判決の判断が論拠)。この判断があるので「全面勝訴」の判決とは言いにくいところです。

わかりやすい言説が「正しい」とは限らない…

関口さんが控訴審で求めたのは、言ってしまえば「自治からけっこう遠い感じ」の手続き法:財務会計法令上の「支出の適法性」の判断。かなりややこしくて、わかりやすいとはなかなか言いにくい主張だったと思います。

それに対して国立市(おじさんたち)の反論は、基本的には「おおもとの切断が違法なら、そこから派生した支出はすべて違法な支出だァ」… みたいなけっこうシンプルでわかりやすい、威圧感抜群の「法の正義」。

むろん、いろいろ言ってはいて、たとえば

「本件委託契約が私法上無効とまではいえないとしても、本件委託契約は、著しい違法が明白である本件不接続のためにされたものであり、それ自体の違法も明白であって、当該契約が著しく合理性を欠きそのためにその締結に予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存するといえる。」

と主張してるのだけど、これってやっぱり「切断が違法なら派生した支出もぜんぶ違法」とほとんど変わらないですね。

自治体の役割にもとづいた判断

それに対して東京高裁が、自治体の役割に注目して、

普通地方公共団体が住民の福祉を図ることを基本として地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役害を広く担うものとされていること(地方自治法1条の2第1項)などを考慮すると(p.12)

って書いてる所では、ちょっと心が温(ぬく)まります。

実際、この「考慮」は、重要なポイントになってる(とはいえ、それは「切断の適法性」、つまり自治的判断の尊重にまでは適用されることがなかったのだけど…)。

最高裁はどうなる?

確定している最高裁判決を論拠とする形で今回の高裁判決が書かれているので、これに対してあくまでも「切断が違法なら支出もぜんぶ違法だァ」式の上告理由書を書いても説得力はなさそう(そういう理屈って、たぶん最高裁判決で「正義が担保されてる」わけじゃないから)。

3月上旬には、今回の判決の取り扱いについて、国立市議会で市長さんからなんらかの説明があるらしい。まあ、東京地裁がああいう判決を出しているのだから、上告されたら最高裁がどんな理屈を持ち出すか、楽観できない……。上告手続きの期限は3月13日だそうです。

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